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特金の上海事業は来年で12年になります。07年第二期の大型投資を行い、「上海隆興」では工場が増設され、最新鋭の圧延機と熱処理炉が稼働を始めました。08年はハンダ処理を専門とする「上海希印複合材料有限公司」を創業しました。しかし、中国が世界経済を牽引し多くの現地企業が好況感を持つ中、私たちは、なかなかこの波に乗れずにいます。現在の中国の経済成長が、政府の財政出動に支えられた内陸の需要拡大に依っており、そのマーケット要求に隆興の材料が必ずしもマッチしていないこともありますが、私たちの最大の課題は組織の質の進化が進まないことです。様々な問題が起き、ある部分はせっかく積み上げた成果が後戻りしてしまいます。毎回、どう対処しようかとあれこれ考え悩みながら飛行機に乗りますが、そんな中、上海に向かう機内で読んだ日経新聞の記事にドンと胸を突かれました。16日のコラム「春秋」にあった「ぶつかる」という言葉です。 「春秋」は、詩人の吉野 弘さんが、テレビのモーニングショーで観た盲人電話交換手第一号になった視力を失った女性の話に衝撃を受けたことから始まります。その女性は言います。一人きりの通勤も「大変は大変ですけれど、まわりのものに、ぶつかりながら歩いてまいりますから、大丈夫なんです。」....吉野さんは、「ぶつかる」という言葉が人や物を避けることを前提に使われるのでなく、世界を感覚し所有する言葉として語られることに感動して、71年、詩「動詞『ぶつかる』」を書きます。 私たちは、日頃、ぶつからないことが望ましいと考え暮らしています。特に、最近はぶつかるどころか、人と人の接触を厭い人との接触から来るストレスを回避する傾向が、一層強くなっています。学校でも、会社でも、地域でも、さらには男と女でも。しかし、そう言う私自身は、世界との接触から逃げずに、ちゃんとぶつかって、ぶつかる中から新しい何かを創り出して来たでしょうか? 特金では、04年以来、全ての仕事を見直す作業に取り組んできました。品質、歩留まりや生産性といった領域での変化には著しいものがありますが、何よりも、大きな変化は、一人一人の社員が問題を発見し正面から取り組もうという気持ちを持ったことだと思います。問題に正対し、人と人のぶつかり合いを避けることなく、議論し協力をする作業が至るところで始まりました。 問題とぶつかる、人とぶつかることは、避けるべきことでも恐怖の対象でも無くなったのです。 上海での事業では、異文化という別の要素も考慮しなくてはなりませんが、文化の違いを議論する以前に、ぶつかる恐怖から逃げず、ぶつからないでいる不安にいらだつことなく、ぶつかって新しいものを創り出していこうと、私は、眼下に広がる黄海を眺めながら思いました。吉野さんの詩の女性に負けずに。 目の見える私は/ぶつからずに歩く/人や物を/避けるべき障害として 盲人の彼女は/ぶつかりながら歩く/ぶつかってくる人や物を/世界から差しのべられる荒っぽい好意として 吉野 弘 「動詞『ぶつかる』」より一部を引用 吉野さんの詩はかなり読んでいましたが、この詩は全く素通りでした。ネットを見ると実に多くの方がこの詩に感動を覚えています。 書かれてからもう40年近く経っているのにすごいことです。 ネット上で全文が読めます。 例えば http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20071202 ご意見をお聞かせください。 |
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谷口さん こんにちは |
acb 2009/11/24 19:01 |
acb様:コメントありがとうございます。10月のイノベーション完了報告会に、ひょっとしたらお越し頂けるのではと期待していました。我々の活動もまだまだ課題だらけですが、それもクリアしていくプロセスの一つとして、皆と一緒に、取り組んでいこうと思っています。組織というのは「生(なま)もの」だと、この頃、つくづく思います。次回の報告会の折りには、お忙しいことと思いますが是非お越しください。まずは、上海で、変化への第一歩を踏み出させます。 |
谷口能人 2009/11/26 08:35 |
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