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品質管理
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作成日時 : 2010/03/15 09:02
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新機能材料開発の田中です。
トヨタ車のリコールが話題になっています。品質管理が営業拡大路線の犠牲になったのではないか、と。
かつての私の車は、米国ホンダ工場で作られた逆輸入車でした。納車された灰皿に正体不明のボルトが1本入っていました。どこか締め忘れたかと不安になりましたが、単に組立作業時の置き忘れだったようです。
灰皿に何か入っていたって実害ないし、いいじゃない。という、大雑把な米国流品質管理が垣間見えました。日本車なら考えられないことです。
当時、今のようにISO全盛になる以前、TQCを推進してデミング賞を取得することが一流品質管理企業の証でした。デミング氏本家の米国より日本の企業が取得に熱心であったことが示すように、当時から日本の品質管理は世界一と言われて、中でも、自動車製造が要求する品質管理レベルは最高峰でした。
そのような品質管理にはコストがかかります。不良のレベルをppm(百万分の一)やppb(十億分の一)にする管理コストは大きく、ゼロにするには、さらに膨大なコストを要します。どこかで妥協し、不良が問題になったら補償や保険でカバーするという考え方が普通です。
しかし、それは総論であって、宝くじだって当たることはあるのですから、各論的に、自分がたまたまppmの確率の不良に当たり、その欠陥で事故の被害者になったら許容できません。
品質管理の中核的ツールである統計学は、総論として正しいとか間違っているとかを判断するのであって、各論を問題にしません。統計計算は医学や薬学の世界でも必須のツールで、臨床試験で統計的に厳密な効果が確認されなければ新薬は認められません。しかし、個別具体的な患者にとってそれが効くかどうかは別問題です。
我々、金属材料研究の世界では、実験点が3点あれば試験条件と結果の因果関係を論じる程度に、統計的にルーズな結論を出すのが一般的です。総論・各論以前に、実験結果をもっと統計的に論ずるようにしていく必要があると感じます。
(写真は日科技連HPから、デミング賞メダル)
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